A t e l i e r M A T S U D A
Création et Réstauration de vitraux ホーム バックナンバーへ戻る



あとりえだより
フランスはモンタルジーのアトリエから、隔月で発信いたします。
内容はステンドグラスに限らず、様々なものをお届けしよう
と考えております。お楽しみに!              



●第3号(2000.7.1)●

「サンゴバン社サンジュスト工場を訪ねて」



今回は、5月28、29日の2日間、恒例のステンドグラス用
ガラス工場見学に行きました模様をお伝えいたします。
参加者は研修中の3名とわたくしです。
出発当日、朝どんよりとした曇り空でしたけれども、我が
愛車のフォルクスワーゲン、ミニバスでスタート。
とりあえず一路クレアモンフェロン(Clerment-Ferrand)近郊
にあるシャーボニエール城(Chateau de Charbonnieres)を
目指しました。
    
サンジュスト工場までの道のりは、モンタルジーから400km
あり、吹き職人の方々は、午前中で仕事を終えてしまうため、
その中間点にあるシャーボニエール城に一泊して、次に日に
見学に行きました。




このシャトーの持ち主であるタイヨンディエさんは、私の友人の
ご両親で毎回ご好意により、我々を迎えいれて頂いてます。
このシャトーは、17、8世紀ごろに建てられたもので、
プライベートプールのある庭園と、緑に包まれています。
馬や羊も放たれていて、静かでのどかな雰囲気です。
この場所はフランスの丁度真ん中に位置し、パリからは約3時間、
クレアモンフェロン市から30分、ヴィシー(Vichy)からは15分の
ところに位置します。




さて、楽しいひとときもつかの間、いよいよ目的地に向かって
スタートです。
クレアモンフェロンから、高速道路を通り、一路工場のある、
サンジェスト・サン・ロンベールに向けて出発いたしました。
高速道路に乗ってすぐにある、ミネラルウオーターで有名な
ヴォルヴィック地方を過ぎ、次に、フランスでは珍しい、
死火山であるプルドームを右手に見ながらすすみます。

工場には9時ごろ到着。早速工場の秘書であるジュリアン
さんにご挨拶。 その後、責任者であるポール氏に工場を
案内していただきました。
    
まず工場に入る前に、行程を表したパネルを見ながら、
製造工程の説明をわかりやすく説明して頂きました。
(右の写真は、説明を熱心に聞く研修生)




いよいよ工場に入ると、最初に見えるのは、2人一組で
作業する熟練された職人達の姿です。
まずアカイエと呼ばれる人たちが、窯からガラスの種
を取り出し、適度のガラス玉にした後、スフラー(吹き職人)
に渡します。 受け取ったガラスのボールは何回も窯の
中に出し入れされ、最終的には、直径30cm、長さ1m程の
円柱形(シリンダーと呼ばれています)に成形されます。
工場内には、このような窯が7、8箇所あります。

ひとつの窯からは、1日約30〜40本のシリンダーが
作られるそうです。
ここでは、最終段階として、両端を熱を利用してカットし、
円筒状態にします。




次は、円筒状にしたものを板状にする行程です。
まず最初に円筒状のガラスにガラスカッターあるいは、
真っ赤に熱した鉄棒で、カット線を入れます。
そして、カット線の入った円柱をゆっくりとひとつひとつ
写真右のような炉の中に入れ、職人により、丁寧に
ならされます。
ポールさんの説明によると、この時に使用する道具は
ポプラの木でできているということでした。

平らにされたガラスは、10数メートルの長さのある
炉の中を通って、冷却されていきます。
冷却されたガラスは、職人によって四辺を切り落とされ
コンピュータによって、サイズ、製造年月日、吹き職人の
ナンバー等々、詳細を記したシールが貼られます
ポールさんは胸を張って、ここの段階だけがモダン化
されていますが、他の行程は従来通りの伝統技術で
やっています!、とおっしゃっていました。

以上が、ステンドグラス用ガラスの製造工程です。
ちなみに、見学後、ガラスの在庫倉庫も見せて頂きましたが、
中でもストリーキーのガラスは、日本が一番多く輸入しているとのことです。






いかがでしたか。私も30年来、多々訪問して、スタッフもよく
知っていますが、ほとんど変わらない工場の風景、製造工程、
これからも是非伝統を守ってほしいものです。
ちなみに右の写真は、シャトーでの夕食風景です。
地方の特産をふんだんに使ったお料理をごちそうになりました。

次回の「あとりえだより」は、8月1日に発信予定です。
内容はお楽しみということで、また読んでいただければ幸いです。
ご意見、ご感想等もお待ちしております。

Au revoir! A la prochaine!


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